レポート:おかやまコンテンツスクエアFORUM

※以下の内容は会場からのtwitter実況用と個人的な記録として速記したものに加筆してます。誤字脱字等お許し下さい。


おかやまコンテンツスクエアFORUM
2010.03.18 13:30-14:20
会場;アークホテル3階/牡丹の間


・県取り組み 産業振興課 課長
国民文化祭等映像コンテンツ作成配信に取り組んでいる。
コンテンツスクエアのポータルサイトが来年度立ち上げ。

・コンテンツ振興について概要説明
平成19年度よりコンソーシアム立ち上げ
平成19年・地域CM映像作成
平成20年・国民文化祭CM作成
平成21年・ポータルサイト作成。

・基調講演 (株)DLE 取締役社長 椎木氏

ビジネスモデル:日本1のFLASHアニメスタジオ、キャラクター保有、日本を代表するクールジャパン伝道者

ポイント:クリエイターが社員となり権利関係をすべて会社で一元管理する。=権利収益

・お金を生み出すコンテンツを作るには?
個人クリエイターは、権利をとられてしまっている。
それを会社として権利主張と管理を行い、クリエイターにも投資をする。

日本はテレビ局のビジネススタイルが引き継がれ、コンテンツとライセンスを借りて配信するスタイルが定着している。
>制作会社がライセンスを持っている。

Flashアニメ=通常アニメーションの3分の1のコストでマスマーケットへ向けて発信する。
ヒットしたときのアップサイジングが大きい。
通常のアニメ製作=利益回収120%でヒット。。。
Flashアニメ製作=利益回収400%−500%も可能。

・事例:鷹の爪
DVD25本、キャラクターグッズ300種類、劇場版は公開時関東圏でアバターの動因を抜いた。

地域発もしくは地域限定で成功している。
地方から発信する。また、ターゲットとするメリット。
地方テレビ局をメディアパートナーとして、クリエイターを正当に評価してもらえる。
権利ビジネスへの前向きな姿勢を引き出すことが最重要。
クリエイターとメディアが権利を持ち合って、積極的に投資していく。
地方のテレビ局によりニーズがあり、真剣に取り組んでくれる。

グローバル展開として、中国を含めたアジア圏は視野に入れて動くべき。
コンテンツビジネスは、下請けでいる限りおもしろいことはできないし儲からない。

・3つのクロス
クロスメディア=店頭とCMの連動など
クロスインダストリー=エンタメ業界だけでなく、いろんな業界へ声をかける。
クロスボーダー=県境や国境を越えた展開を常に意識する。

・相乗効果によるメリット
テレビ局:独自コンテンツによる収入アップ。
クライアント:制作費に対しての広告効果が大きい。
製作:露出度アップによる認知度向上。受注幅の拡大。

・地域振興事業
北海道、島根、福岡で展開。
伝えること、広めること、をどう実現するか?がコンテンツ事業者の命題。
そのためにアイデアを出し、実現のために汗をかくことが仕事。
県内でほっとなプロデューサーが1−2人いれば注目される存在になれる。

・ベンチャーにとってのポイント
わかりやすい旗をたてる。>プッシュ型からプル型の営業へのシフト。

■パネルディスカッション
テーマ;活動スタイルから学ぶWeb制作のヒント
コーディネータ;(株)DLE 椎木氏
パネラー;RAKUGAKI 西田氏、(株)ココノエ 宗氏、(株)クレオフーガ 西尾氏
(岡山県担当者が司会をしてQ&A形式で展開)

Q1:各自の自己紹介をお願いします。
西田:フリーランス・アートディレクター、事例=アドビプロモーションサイト、アシペフランス(スペシャルコンテンツ)
宗:事例=かんこう学生服、きっこうどう、クレド、バンガイ、岡山空港、あるポスの戦士、ドットフェスでのインスタ等
西尾:音楽登校サイト運営。企業からのオファーと作曲家をマッチングするサイト。

Q2:それぞれ、Webを専行していないところからWebを取り扱いはじめた経緯は?
西田:くらしき芸術科学大学でガラス工芸学科からWebへ転進。
卒業後、2002年ごろ自己紹介用のアートワークサイトを製作。
デザイナー同士が切磋琢磨しコミュニティーが発生。代理店との仕事につながる。

宗:ながふじかんなの明治大学サイトに触発され、Webに転業を決意。
自己紹介サイトを作る中で、西田さんとも出会う。

西尾:音楽活動をしていく中で、作品発表の場が少ないことを実感。
そこをうまくつなげないかということをきっかけに企業。

椎木:有能なクリエイターがいる中で、食べることができない。
Webの中だけで終わってしまってはクライアントの要望にこたえられない。
Webだけでは終わらせないという気持ちを持ち続けることが大事。

Q3:コンテンツ産業とのかかわり。
西田:コラージュによる表現手法を利用。大阪観光協会(食文化紹介サイト)
コラージュから写真表現への興味からCDジャケット等の製作にかかわる。
サイト製作をする中で、次のステップにつながる試みを実践していく。

宗:2009年年賀状コンテンツ=服笑い。インスタレーション=モテ顔クリニック。を紹介。
デジタルサイネージ進出に向けた取り組みをしている。

西尾:大阪岸和田競輪の決勝戦での選手入場曲を提供。
オンラインゲームとコラボし音楽コンテンツを開催。オンラインゲームで採用。

椎木:ビジネス展開する場合。同業他社との差別化が大事。
DLEにクリエイターからのコンテンツが集まってくるのは、絶対的なだしどころがあるから。
社長は常に陣頭指揮をとってビジョンを示さないといけない。

Q4:地方からクリエイターが発信していくためには?
西田:ツイッターなどソーシャルツールが最新のトレンド。
こういったツールをどうやって使っていくかが今後のポイント。

宗:ツイッターなどによって、インターネットがプッシュ型にかわってきている。

西尾:音楽業界でもソーシャルツールをうまくいかす

椎木:全国に向かっての露出をするというときに、Webだけがソースではない。
テレビや店頭などのネットワークを利用しなければ広がりができない。

Q5:会場にきている、学生・若手・行政関係者にむけて一言。
西田:若手に>アイデアと作品の実現をしっかりと主張して実践していくことの繰り返し
岡山の調書を発見しよう>後楽園、カフェ(サウダージ、シュリ)はすごいんだよ。

宗:仕事だけにのめりこんでほしくない。インプットを豊富にもつことが大事。
寝る時間もおしんでアイデアを実現させるぐらいの気持ちを持ってほしい。
この時間を寝てすごすなんてもってのほか。

西尾:今の環境で何ができるのか?を考えてほしい。
一緒に岡山を楽しくできるようにがんばりましゅおう。

椎木:僕からすると、岡山はチャンスの山に見える。
岡山から発信する際に、岡山でとまってしまってるとすれば、どこかにメンタルブロックがかかっている。
自然に小さな思考スパイラルに入っていくので、そうならないためのビジョンをつくる習慣をもとう。
あほと思われても、自分の夢をいい続けて、発信と努力をし続けることが大事。
リーダーであればビジョンと目標をしめして進むことが最初。

■感想
・基調講演:
地方を拠点としてコンテンツビジネスを進めて行くためのポイントや実例が盛り込まれていて、勉強になる事が多かった。
クロスメディアの必要性という意味で、Webで展開するプロモーションをどうやって実生活へ繋げれるのか?という課題を持っていたので、クロスすることによる効果ということは十分理解できた。
事例紹介の際にもう少し、実践的な方法論が聞けるとうれしかった。
必要性は分かってる。どうやって実現して行くの?というところでモヤモヤ。

・パネルディスカッション;
宗さんがパネリストの一人ということも合って、楽しみにしていた。
3人3用の歴史や立ち位置、事例を聞けたのは面白かった。
持ち時間が短くなってしまうので突っ込んだ話ができないのが悲しい。

・そして不満をまとめる:
そもそも論を言うと主催の岡山県が何をしたいのか?が伝わってこないフォーラムだった。
参加者のターゲット、フォーラム目指すところ、開催による成果。。。

おさらいすると。

タイトル;おかやまコンテンツスクエアフォーラム
サブタイトル;おかやまから生み出そうコンテンツビジネス
リード文;岡山県では、地方におけるコンテンツビジネスの拡大やコンテンツを活用した地域・産業の活性化を図るため、コンテンツ制作に置ける活動の方向性やネットワークの構築のヒントを学ぶフォーラムを開催します。
Web・デザインを学ぶ学生やコンテンツビジネス関係者、コンテンツに興味の有る方はふるってご参加ください。

とある。

県の挨拶と事業についての説明では、「こんなことやってます。」だけでコンテンツビジネスへのビジョン/展望などなにも語られなかった。
何が言いたいのか?フォーラム開始にあたっての問題提起も感じられない。

前半、基調講演は学生も視野に入れつつ、制作側向けの内容。椎木氏はたびたびテレビ局向けの話もしていて、「それって営業?」と思うぶ分もあったけど、考え方や事例など良い話がきけた。
後半、パネルディスカッション。
まず、コーディネーターが居るのになぜ県職員が進行してパネラーとコーディネーターへ質問?
そして1時間20分の予定時間で質問が5項目つまり80分を5問×4人で20分割して1項目への発言時間が4分では議論になる余地がない。。。つまりパネルディスカッションではないような。。

しかも質問内容が前段の基調講演との関連性が薄い。
というかそもそもDLEとパネラー3名のしていることは違う事だしパネラーの3名がDLEを目指している訳でもない。
パネリスト3名も「どういう方向で話したら良いの?」という状態で話していたように見える。
パネルディスカッションテーマの『活動スタイルから学ぶWeb制作のヒント』で深めるのか?コンテンツ産業への取り組みで全体を統一するのかどっち?ということ。
Q3にいたっては、宗さんと西尾さんへ椎木さんからの公開ダメだしみたいな場面も合って。。。

ターゲットが学生ならそこに絞って具体論よりも展望とか夢を持てる展開にすればいいし、
ターゲットがコンテンツ(ウェブをベースとしたデジタル)産業関係者なら具体的なところで議論を深めないと意味がない。いろんな人が来てネットワークを作りましょうっていうんなら、交流会の時間を作んなきゃ意味がない!
ということで、企画段階から専門家を招集してコーディネートしてもらってください。
当日の会場費、謝礼、県職員の人件費だけでも40万はかかってると思うんですけど、運営ダメ過ぎ。
(アークホテルサイトしらべたら、2時間で138,600円って書いてあるし。。。)
そう言う意味では、ものすごくモヤモヤしたまま帰ってきました。

あわせて読みたい

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA