岡山映像祭2008「瑠璃色のカップ」「へばの」

岡山映像祭2008に行ってまいりました。
目指すは地元で自主制作された映画「瑠璃色のカップ」です。地元での上映会の時に帰省できなくて見逃していたので、楽しみにしていました。
前評判として面白いと聞いていたんですが、その想像を超えて面白かったです。有志によるまさに手作り感のある自主制作映画ですが、主役の役者の個性がよくて演技も演出も脚本もとにかくベタベタで小ネタを随所で差し込んできます。出来ないことよりも、とにかく出来る事に目を向けてベストの物を仕上げたという印象。ストーリーも爽やかでハッピーエンドと安心して見れる。よかった。
途中の作品も見たかったけど、一旦抜けて相方と買物をして会場にもどり「へばの」を鑑賞。
題材として青森県六ヶ所村の再処理工場を取り上げたフィクション作品。しかも、主人公の恋人が工場内の労働で内部被爆をしてしまうという実話とシンクロしているかなり重たい題材の映画でした。こちらは、自主制作としては制作がしっかりとしていて、役者さんも映像もレベルが高くてすごくきれいでした。重たい題材を主人公と父、恋人の三者を中心に上手く描いていると思いました。特に生活感のある部分、食事とかセックスシーンが印象的で、その生活に対して迫って来る放射線被害の恐ろしさを際立たせる。ただ一つだけ、ラスト5分でいきなりサスペンスに変わってしまって、そのまま終わるんですけど・・・・なんか台本を書き足したんだろうか?と思うほど違和感が残ります。恐ろしさとか切実なところを強調するためにしたのかもしれないんだけど、逆効果だと思う。ヒューマンドラマのまま、淡々と終わった方がよほど考えるきっかけになるんじゃないだろうか?と、その部分は残念でした。個人的には、これ、「6ラプ」との同時上映とかすごく面白そう。やってみたい。

あと、岡山映像祭の運営は、がんばって欲しいところ、せっかくこれだけ面白い作品を集めて上映してるのに、ほとんど身内ばっかりで広報活動ができてない。会場運営もやる気がみられない。上映終了後のアフタートークに至っては、段取りが悪いのに解った風な進行で見ていられず途中退席しました。岡山大学の映画研究会が当日運営の中心のようなので、多少の段取りの悪さなどは耐えれるのですが、それをやる気も見られない上に解った風な進行でしかも内輪向けていう、ちょっとひどかった。もう少し広く参加してもらうという意識が無いと参加した作品がもったいないです。

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