高レベル放射性廃棄物-初級編-


□高レベル放射性廃棄物ってなに?

 高レベル放射性廃棄物とは、原発で燃やした後の使用済み核燃料からウランやプルトニウムを取り出す「再処理」を行った後の廃液です。扱いやすくするためにガラスと一緒にキャニスターと呼ばれるステンレス容器に流し入れ、固めます(ガラス固化体)。このガラス固化体1本分の「死の灰」に含まれる放射能は、広島型原爆30発分に相当し、1秒間に1~10シーベルトの放射線を出しています。放射線を6シーベルトあびると100%死亡すると言われていますので(JCO臨界犠牲者の推定被曝線量は7シーベルト以上)、数秒間そばにいるだけで即死するほどの超猛毒です。
 国の計画では、2020年頃までに、4万本ものガラス固化体が生み出されることになっています。

□地層処分で本当に安全なの?

 国は法律で、ガラス固化体を30~50年冷却した後、厚い金属容器に入れて周囲を粘土で覆い、地下300m以深に埋め捨てることを決めました(地層処分)。しかしガラス固化体から放射能が漏れ出すことは、国も認めています。「死の灰」が地下水から河川を汚染すれば、人が住めない環境になってしまいます。加えて、日本が火山の多い地震国であることを考えると、地下で予測のつかない事態が発生する可能性もあります。
 このような地層処分を強行し、将来の世代に「死の灰」の危険を押しつけてはいけません。

□最終処分場は公募で決まる!

 2000年5月「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律」が国会で成立しました。この法律に基づき、実際に地層処分を行う「原子力発電環境整備機構」(原環機構)が設立されました。2001年10月、原環機構が最終処分場を選ぶ方法を公表しました。市町村に対して「処分場を設置したいところがあれば手を上げて下さい」という公募制をとっています。公募は2002年12月から始まっています。
 この公募制は、
 ◆原環機構は「応募のための働きかけを積極的にする」と言っています
 ◆応募と同時に交付金が交付されます
 ◆市町村が応募する際に、周辺の市町村や都道府県との合意は必要ありません
 ◆住民は意見書を提出できるのみで、決定には参加できません
 など、問題の多いしくみです。
 少しでも危険の少ない地層を調査して絞り込んでいくのではなく、手を上げたところならどこでもいいと言わんばかりの処分場選び。応募が一つあれば、即、最終処分場に直結しかねません。こんなやり方でいいのでしょうか。
 いま大切なことは、市町村長が「公募」に応じないための運動です。まず、「高レベル」「地層処分」の危険性と「公募制」の問題点を、身近な皆さんに知ってもらいましょう。

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