実質,明日が今年最後。

2009年12月25日

午前午後と過払い金請求事件があった。今年も利息制限法を超過して支払った弁済金の返還を求める不当利得返還請求事件が常に絶えることなくあったように思う。一人で500万円を越える金額が返還された例もある。そんなに高い利息を支払っていて,生活がなりたたいのは当たり前である。生活が破壊されてしまって,この返還金が,再建への力となっていく。たくさん返還されてよかったのではなく,それほど大きなダメージを受けていたのが回復への展望がみえてくるようになったというだけである。高金利で成り立つサラ金の経済社会での役割をきちんと見直すことが必要である。しかし,貸金業法の改正による利息制限法の完全実施に関して,業界がこぞって反対の表明をしていてこれに同調する政権与党の議員にもあることが気になるところである。

午後からは,住所不定の窃盗被告国選事件の公判であった。執行猶予中の犯行であり,弁論も難しい。反省と言っても,執行猶予判決を受けてまもなくの事件である。反省は口先だけと言われても仕方がない。今後の決意といっても,それを担保する情状証人もいない。被告人の複雑な家庭環境がそうした背景にある。そうなってしまった責任を被告人一人の責任といってしまうにはしのびなく思った。それでも,こんどこそ,再び罪を犯すことのないようにしたいと誓うその言葉を信じてやりたい。そう,思いながら弁論をした。被告人が希望したとおり,判決は来年に持ち越された。

明日は,姫路で民事事件の尋問がはいっている。それが今年最後の法廷事件である。そう言えば,今日の国選事件の弁論要旨の提出を約していた。明日はだしておかなければ。

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