歴史の清算はむつかしい,,,,

2010年2月16日

1945年2月13日の夜,世界2次大戦は末期を迎えつつあるときであった。日本でいえば京都のような歴史都市であったドレスデンの街が連合軍によって焼き尽くされた。ドレスデンには空襲を避けて多くの人が避難してきていた。連合軍の爆撃機の一陣が爆撃目標の石づくりの建物に目印をつけ,2陣がその目印の建物を破壊して,3陣がそこに焼夷弾を放って焼き尽くすという方法であったそうだ。破壊され尽くされた街の復興はなかなか進まなかったが,破片と化していたフラウエン教会がかつての敵国の人々の支援をえて完全に2年ほど前に復元された。残された破片をできるかぎり使っての再建は,世界最大のジグソーパズルと呼ばれ,平和と和解の象徴となったのだ。しかし,今年の2月13日にこの教会をめがけてネオナチのグループが大規模なデモをしかけ,それに対して市民のが間の鎖で守ったという報道がなされていた。あのユダヤ人の虐殺事件を反省し,連合軍の非人道的な攻撃の事件の和解をして,平和の大切さを互いに確認し合ったのであるが,それを覆そうとする今回のような動きには常に注意しなければならないしかし,この平和の象徴が人間の鎖で守られたことに人の希望を感じさせられる。

日曜日,岡山では民主党の大会が開かれていた。右翼がたくさんその会場をとりかこみ,来賓で出席していた前原大臣を売国奴などと街宣車で叫んでいた。会場の入り口には金属探知器が備え付けられ,手荷物も検査されていたようだった。街宣車で叫んでいる人たちは戦争についてなんら反省し,平和を望んでいる人々ではない。この風景にはとても嫌な気持にさせられた。ネオナチの人々もこんな感じをを抱かせる人種なのだろうか。しかし,この右翼の暴力的な人々の行動には直接なんらの行動が市民からおきてきていはいない。我々は,歴史の清算をきちんとできていないからではないだろうか。鈍感になっているのでないかとドレスデンの記事を読みながら感じたことである。

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