「ミュンヘン」

2010年8月3日

昨日の日曜日、今週中の事件に関しては、提出すべき書面は提出済み、火曜日の定例の法科大学院の講義は既に前期日程を終了していて準備すべき課題はなく、気分的に開放されていた。実は「ミュンヘン」というDVDを借りてきて、阪神の勝利を信じて野球中継はみないで、この映画を観た。映画を見終わっての野球の結果は、薄氷の勝利であり、2日間続けてのまさかの激闘であった。見ていれば良かったか見ていなくて良かったか。

「ミュンヘン」は、1972年ミュンヘンオリンピックの「黒い9月」テロ事件を題材とした2005年の映画である。安住できる国家の樹立を目指すユダヤ人の秘密組織が、テロの首謀者11人を追って次々と殺害していくが、その先に希望が見いだせず、テロの連鎖はなおも拡大して継続していくという悲しいサスペンスドラマである。イラクからいつまでたっても兵を引き上げることのできないアメリカ、アフガンも混迷を極めているだけであるというのが今の世界である。この映画ではニューヨークでのワールドトレードセンタービルはまだアメリカの繁栄を誇るように風景に存在していた。このいまの世界の様子が、テロの連鎖とそこに巻き込まれていく人々の精神的荒廃、悩みの深さがこの映画に描かれている。こうした映画がハリウッドの商業映画としてつぎつぎと制作されているというのもアメリカである。

かつて「ミュンヘン、札幌、ミルウォーキー」どこかのビール会社のCMソングにあった。それでこの都市のことはまずは知った。ビールの町のようである。9月の下旬、この町はオクトーバーフェスタとして世界からビールを楽しみに人が集まる。ビールはあまり飲まないようにしようと思いながら、この連日の暑さで、つい1缶だけと飲んでしまう。2缶にしてご飯をがまんするなどという日もある。ドイツのビールの文化を考えてビールを飲みながら、テロの終わりに希望が見いだせず、しかし核廃絶に少し希望も感じられることなども思いながらこの映画を観た。

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