「絞死刑」

2010年8月28日

死刑論議のためにと死刑の執行場所が公開された。いままで,公開されたことはなかったとのことである。しかし,45年ほど前の学生時代に,今回公開されたものとほぼ同じものが映画の場面ででていた。ATG作品で大島渚監督の「絞死刑」である。このとき,映画のパンフレットも購入し,このパンフレットに詳しく刑場の内容についても説明がなされていた。おそらく,関係者らからの丹念な取材に基づいて映像化されていたものと思われる。そのパンフレットに絞死刑の執行について図入りで解説されていたことが妙に記憶に残っていた。今回の公開でその写真や構造の図面が掲載されていたが,改めてあのとき映画でみた刑場と同じものであったと思い起こされた。

あの映画では,国家による殺人とはどんなものか,そんなことを問いかけるものであったと思う。刑務所の職員のアップの後ろに象徴的に日の丸が写っていた場面があった記憶が残っている。死刑論議は,刑場が公開されるだけでは,その内容は深まらない。犯罪被害者の立場からの死をもって償わなければ,納得できないとの復讐心だけを強調するような論議も,仇討ちを国家でするということでいいのかと言う疑問が残る。冷静な,多角的なそして命を論じる極めて哲学的な論議を一日も早く始めるべきである。そして結論がでるまでは,執行の停止するとかの工夫が必要である。

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