またまた投資被害

2006年11月24日

先日、お年寄りに投資組合への出資であるかのように装い実はその会社の私募債を渡すという詐欺そのもののような被害について相談を受けていた。交渉するや直ちに返還するといってきて、昨日被害者本人に回収した金額を渡すことができた。ニュースでは「近未来通信」の破綻が報道されている。この事案も実質的には詐欺なのではないかと思える。この会社名そのものからしてあやしい響きをもっているし、IP電話のサーバーの所有などという経済的実態のない権利を、あたかも時代の最先端の技術への参加であるかのように説明し、これらの説明は結局はいかにして金をださせようとするか単なる金集めの手段の役割でしかない。この会社のコマーシャルが大手の新聞に掲載されていたのだから、そのことによって信頼した人も多いであろう。おそらく広告掲載にも審査があるのだろうと思われるがもっとしっかりとした責任ある判断が必要である。サラ金がテレビ、新聞の広告収入の大きな部分を占めてきていたことがサラ金被害を助長したとも言え、マスコミ・広告会社の社会的な責任は大きい。rnrnお年寄りの事件が解決したと思えば、次には40才ぐらいの働き盛りの人からの相談が続いた。会計事務所主催の経済講演会にでかけ、そこの講演会の時事評論家を名乗る講師の話を聞いた。その講師は同人が出版した書籍の中で、ある事業を高く評価し、その講演会でもその事業への投資を推薦した。この場合も投資組合への投資という形をとっているようである。実は投資組合ということがでてくることから少々おかしいと思わなければならない。証券取引法などの規制を免れるための方法だともいえるのだから。推薦された会社に投資の申し込みをし、ハワイの銀行に送金したとのことであるが、評論家とその会社とは全くグルであることが調査の結果判明した。投資したものは、なにかと理屈を言って返そうとしないという相談である。どうやらこれも実質詐欺のようだ。会社はこの9月で閉鎖しているようである。にも関わらず素知らぬ顔で依頼者に今後の返還の話をしてる。もはや被害回復は困難かもしれない。とりあえず、会社、代表者、時事評論家を相手に交渉を始めた。

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