牛肉偽装事件

2007年6月29日

牛ミンチをパン粉で増量し,水で膨らませて重くし,豚肉,鶏肉などの内臓を混ぜ,さらに腐りかけた肉を使用する。そして,今日は冷凍を解凍するのために雨水を利用していた事実が判明した。そして,そのことに対して安いものを欲しがる消費者が悪いというのだから,一体どういう神経の持ち主か。消費者はゴミを食べさせられていたのか。でもなんとなく,消えた年金の処理の仕方にも似ていてなんとも救いようがない。

ずいぶんと昔の話になるが,精肉店の和議事件を担当したことがあった。経営者は,今後どのようにして収益を高めていくか,今までの無駄がどこにあったかなどを詳細に検討し,これからの収益率の向上の方策を考えていた。その時当時はなるほどということを聞かされた。精肉の販売の利益率は夏場より,冬場の方がいいのだという。夏場のステーキ肉はそのまんまのかたまりなのでごまかしがきかないが,冬場のすき焼き肉は肉のスライスの方法によって霜降りのいい肉とランクの墜ちる肉とをうまく貼り合わせるようにきると見た目には霜降りのいい肉に見えるのでそうして売れば利益率があがると言う説明であった。これは騙して売っていることになるのか,消費者の判断を誤らせる不法なものか微妙である。もちろんこの店は今はもうない。

昔,精肉店にいって肉を買うときは,目の前で肉のかたまりをスライスして目方で売っていた。こうしていれば,ごまかしはきかない。勝負はいかにいい肉をその店が安く競り落として確保してくるかに店の善し悪しが決まることにことになる。真っ向勝負である。年金の問題も,なぜ消えてしまったのかその原因を解明した上で,その責任の所在を明確にし,再発防止策と救済策をきめるべきであり,姑息に法案を仕上げて当面を乗り切ろうとすることでは国民の信頼は得られない。ここでも真っ向勝負しか信頼を取り戻す方法はない。

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