内閣改造

2007年8月28日

閣僚全員が辞職し,新内閣が発足した。何をどう変えようとしたのかメッセージがなく,首相として人事権を行使して,内閣の延命をはかろうとしているだけのことである。できた内閣には様々な批判が既になされている。しかし,これらの批判は事前にわかっている内容のものばかりだ。首相の従前の姿勢を貫こうとすれば「お友達内閣」と批判されるだろうし,挙党一致体制をとろうとすれば「派閥均衡内閣」などと言われる。すべて,予定された批判でしかない。その意味では安倍首相に気の毒であるともいえる。それでもこれらの批判はすべて当たっていると言わざるをえない。もともと,先の参議院選挙において,国民の意思は安倍さんに辞めてもらいたいとのメッセージを発信したのだから,安倍さんがそのまま首相であり続けるかぎり,どんなにしても批判はされ続けることになる。

法務大臣は鳩山邦夫であった。この人がなぜ法務大臣になったのかは知らない。司法改革関連の立法を終え,裁判員制度が多くの問題を抱えたまま実施されようとしている。あちこちで無罪判決がでている。その原因に警察や検察での自白の強要などがあったことなどの事実も明らかとなった。それらにどのように対応しようとしているのだろうか。前の法務大臣は既に名前を思い起こそうとしてもでてこない。しかし,死刑執行の署名を過去最大数の10名に対してした法務大臣であったことだけはよく覚えている。さらにその前の法務大臣は在任中死刑執行に全く署名しなかった。新大臣はいったいどのような見解を持っている人なのだろうか。特に法務行政に詳しい人だとも思えないが,,,,。津島派の人のようである。津島さんは弁護士である。先日自ら国選事件を担当して,なんと低い報酬で国選弁護がなされているのか驚かれていた。こうした実態をしっかりとみつめ,人権がしっかりと守られていく社会となるよう目を光らすことのできる法務大臣であって欲しい。そんな期待は無理か?「派閥均衡内閣」だから。

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