司法修習生の交代

2008年1月31日

昨年の暮れから3ヶ月間,司法修習を担当している。我々のころの司法修習は,岡山に配属される修習生は12名程度であり,弁護修習期間は4ヶ月であった。現在は50名を越える修習生が岡山に配属され,4班に分かれて修習しているので,年間を通じて弁護士会に配属されている修習生がいることになっている。しかも修習期間が1ヶ月減り,3ヶ月となっている。期間の減少,人数の増加が修習を希薄化させている。

この3ヶ月のあいだに一人の修習担当弁護士につき,2人の修習生が1ヶ月半づつで入れ替わる。修習生は2人から指導を受けることになる。きょうはその最初のひとりの最後の日であった。明日から新しい修習生がまたやってくる。一人で全期間を担当するより,修習生にとってはいろんなタイプの弁護士を見ることができるだろうと,このようにしている。従来は4ヶ月のうちの2ヶ月だけ担当すればよかったが,今は3ヶ月を担当することになる。

しかし,これは弁護士にとっても楽しいものである。今日までの修習生は,既にいろいろと社会経験を積んでいて,弁護士になりたいとの希望をもっている。明日からくる修習生は,現役で大学に合格し,在学中に司法試験に合格して,将来は裁判官になることを希望している。裁判官に任官する前に,弁護士の内側をしっかりと見ておいて欲しいと思っている。私もそうしたチャンスができるかぎり多くできるようにしてみたい。

裁判官,検察官は,多くの場合,一度その世界にはいると外部にでることはない。この司法修習制度は,根幹の部分において法曹一体の基礎を形成している貴重な制度であると思っている。もっとも,弁護士から裁判官になる制度,裁判官・検察官の他職経験(弁護士会に一時的に入会)などの制度ができていて,弊害を取り除こうとする制度が司法改革のなかで生まれた。しかし,なかなかうまく機能していないのが実態である。

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