何を信じていいのやら,,か

2008年12月19日

昨日と,今日の2日間,「法テラス」の援助審査を担当した。昨日は一般の事件の関係の審査であり,きょうは自己破産宣告の申立に関する援助審査であった。担当した時間内に10分間隔で審査が入っていた。そのコマ数すべてが埋まっているのである。破産にいたる事情はやはり世相をそのまま現している。派遣のうちきりで少ない収入ではあっても生活を維持する頼みの綱が切れてしまったという事案,住宅ローンが離婚やら,病気,勤務先の倒産などが続き支払えなくなったなど自らの力ではどうしようもない日本の今の経済構造に押しつぶされた結果である。若い人もいれば,年金暮らしの老夫婦もいた。経済に光のみいだせないなか,それぞれに厳しい年末を迎える。

昨日は,適格消費者団体(消費者団体訴訟を担うことのできる団体)をめざすNPO消費者ネット岡山と消費生活センターとの情報交換会を行った。振り込め詐欺に関する対応についても話題となったが笑えない話が紹介された。犯罪によって得られた収益を被害者に分配することのできる制度があり,やみ金の元締めが摘発されて,その不法な利益を被害者に還付する手続きが行われている。これはその被害者であることを認識して届け出をしなければならなく,そうした事件を担当した弁護士が,被害の届け出の意思があるかどうか確認をして,被害回復のために連絡を被害者の人にして,被害回復の手助けをしている。そのためにこの制度の説明の記載をして,被害金が帰ってくることもあるとの文書を被害者に弁護士からしたところ,消費者生活センターに振り込め詐欺ではないかと問い合わせがはいったそうである。本当に何を信じていいのかわからない世の中となってしまった。

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