新司法試験合格発表

2006年9月22日

法科大学院卒業生初めての司法試験の合格発表があった。1009人が合格し、その合格率は約48%であったとのことである。大学の法学部を卒業し、法科大学院で2年間学んだ人の最初の試験であった。もともと法科大学院の制度設計が考えられた時は70%程度の合格率が予定されていたことをみると今回の合格率は低いということになる。しかし、我々の時は制度が異なるが2,5%程度の合格率であったので、うらやましいような気持ちがあり、複雑な思いがある。。落ちて当たり前という意識で、落ちることに恥ずかしさがなく、何度でも受験する結果になる。法科大学院に行かなくても誰でもが受験できたのだからこれほど平等な試験はないと思っていた。しかし、だんだんと合格のための塾が繁盛して、塾にいかなければ合格が難しいというような状況となって、法科大学院をつくって全人格的な教育を取り入れるというのが新司法試験の目的であった。しかし、あえて人格的におかしいという人がたくさん合格していたわけではない。rnrn今回の合格の結果が、法科大学院の序列化がなされてきて淘汰されてくるであろう。当初から予想されていたが、各大学は合格率を競うようになってくる。そうするといかにして司法試験に合格するかというテクニックの教育に偏ることになり、法科大学院を設置した意味が失われる。今回の受験生は平成16年4月に入学し、平成18年3月の卒業生である。ちょうど、この入学の年に私は岡山弁護士会の会長の職にあり、岡山大学法科大学院入学式で祝辞を述べた。あるべき法曹像の夢をもって頑張ってもらいたい旨の祝辞を述べたのであるが、その時の大学の学長は、どんな法曹になるかどうかなどということはどうでもよい、とにかく合格しなければどうにもならないとの挨拶であった。これでは何のために法科大学院での勉強か意味がなくなると思った。結局は、法科大学院は司法試験の受験塾なってしまうのかと思ったのである。その後、私は岡山大学の法科大学院の消費者法を担当する非常勤講師として講義をもったが、受験科目ではなかったせいか、学生の単位だけとれればそれでいいいというような態度が気になっていた。消費者法の理解のレベルも低いと感じさせられた。実は学長の挨拶の通りなのである。さて、今年の岡大法科大学院の合格者は何人であったのだろうか。気になるところである。rnrnしかし、本当に法曹として相応しい人材を育てるシステムはどうあるべきなのか、今の法科大学院では回答が得られなかったことは確実なようである。

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